第44回知覚コロキウム特別講演会

ご挨拶

3月11日の東日本大震災の余波を受けて、残念ながら中止せざるを得なかった第44回知覚コロキウムですが、研究発表の場としてのコロキウムは開催が難しいものの、予定していた招待講演の大山先生を中心とする講演会を企画構成することができました。

まず、コロキウムで開催する予定であった、第6回今井賞受賞者の受賞記念講演を午前中に実施し、午後は、大山先生のご講演に加えて、コロキウムで発表予定であった2氏に小講演をお願いしました。会場として島津製作所東京支社のイベントホールを提供していただくことができました。

ついては、第44回の知覚コロキウム特別講演会として、下記の要領で、皆さんとご一緒に楽しみたいと思います。皆様のご参集を心から願っております。なお、第45回知覚コロキウムは立教大学の長田先生にお引き受けいただけることとなりました。

2011年7月16日

第44回知覚コロキウム世話人会

日程

2011年9月18日(日)

会場

(株)島津製作所 東京支社

(http://www.shimadzu.co.jp/aboutus/company/access/tokyo.html

(東京都千代田区神田錦町1丁目3)

交通案内

・地下鉄
  都営新宿線 小川町駅
  東京メトロ千代田線 新御茶ノ水駅
  東京メトロ丸の内線 淡路町駅のB7出口より 徒歩6分
  東京メトロ銀座線 神田駅より 徒歩10分
・JR神田駅西口より徒歩10分

参加費

無料です。

※なお事前申し込みは不要です。 どなた様でもご参加いただけます。多くの皆様方のご参加をお待ちしております。

プログラム(予定)

 

9:30〜 受付  
10:00〜12:00 今井賞 授賞式   
  ・今井賞記念品の贈呈式  
  ・今井賞記念講演

中村 哲之 先生 (千葉大学) 「私の比較錯視研究」(仮題)

行場 次朗 先生 (東北大学) 「視覚ファントム錯視」(仮題)

鈴木 光太郎 先生 (新潟大学) 「苧阪良二先生と月の錯視」(仮題)

苧阪 直行 先生 (京都大学) 「父・苧阪良二先生のこと」(仮題)

12:00〜13:00 休憩  
13:00〜13:30 小講演1 澤山 正貴 先生 (千葉大学)
13:30〜14:00 小講演2 境 敦史 先生 (明星大学)
14:00〜16:30 招待講演 大山 正 先生 「私の知覚研究:分かったこと、やり残したこと」
16:30〜 懇親会  

大山 正 先生 招待講演要旨

私の知覚研究:分かったこと、やり残したこと

半世紀以上にわたり多くの協力者とともに行った知覚研究で、分かったことと、やり残したことを、次世代の知覚研究者に伝えたい。

1)明るさの対比と色の対比の関連

明るさの対比の研究は多く無彩色領域を用いて行われているが、有彩色の領域間でも明るさの対比は起こる。その際、似た色相間ほど明るさ対比が大きい。この事実は明るさ対比と色対比のメカニズムの解明にもつながるであろう。

2) 同心円錯視の特殊性

同心円錯視は、多くの錯視の中で特殊性を持つ。図形の構成部分間の視角関係より、大きさの比率が重要であること、内外円間で色相を変えても錯視量が影響されないこと、瞬間提示で、錯視が減少または逆転することなどである。

3) 図−地知覚、透明視、主観的輪郭の相互関連

この3つの現象は多くの共通した側面を持つが、個別に研究されてきた。前面に現れ輪郭を持つことは、図の重要な現象特性であり、透明視におけるように背後でつながっていることは地の重要特性である。異方性があることなども共通してい

4) 類同の要因の加算性

群化と仮現運動における色相、明度、大きさ、形などの類同性は加算性を持つ、それらのうち多数の次元で類似なほど、強力となる。この加算性は量的に扱えるが、ユークリッド距離か市街距離が適当か等はまだ明確でない。

5) 視覚残存イメージ

ランダム・ドット数に対する注意の範囲をマスキング条件下で測定した実験で見いだされた、マスキングには影響されないが、まだ言語化されないで視覚イメージとして残る時間帯がある。この問題はまだ未解な点が多い。

お問い合わせ

第44回知覚コロキウム 世話人会

【代表】 椎名 健(文教大学) / 藤井輝男(敬愛大学) / 篠原幸喜(獨協大学)
高島翠(いわき明星大学) / 山口由衣(島津製作所) / 澤山正貴(千葉大学)